【最終更新日:2016/08/19】

解剖学55 【第10章:運動器系】 5.下肢:下肢の筋

1.下肢の筋

筋腹:筋肉の中で「腱ではない部分」を指す。

  • 下肢の筋の分類
    • 筋腹の位置で分類される。
      • 1.下肢帯の筋(寛骨)
      • 2.大腿の筋
      • 3.下腿の筋
      • 4.足の筋

1.下肢帯の筋

  • 寛骨筋 or 骨盤筋とも呼ぶ
  • 主に2分類される。
    • 内寛骨筋
    • 外観骨筋
  • 主に骨盤、脊柱から起こり、大腿骨に停止する。
  • 股関節の運動に関わる
  • 支配神経
    • 腰神経叢
    • 仙骨神経叢

1.内寛骨筋

  • 腸骨筋・大腰筋
    • 二つをセットで「腸腰筋」と呼ぶ
  • 股関節で最も強力な筋肉
  • 歩行時の大腿の挙上を担当する。
  • 大殿筋とセットで股関節を固定する。
    • ハムストリングスも関与か?
  • 体幹固定の際は体幹を起こす。
    • 仰臥位からの腹筋運動
    • 股関節の屈曲運動。
  • 大腰筋は脊柱の下部を引き、腰が伸びた姿勢を維持する。
    • 腰椎前弯を作り出す筋の一つ?

2.外寛骨筋

1.大殿筋
  • 直立歩行で大切な筋肉
  • ヒトで特に発達している
  • 股関節伸展の主動筋
  • 腸腰筋の拮抗筋
  • 大殿筋の緊張は腸脛靭帯の張力へと移行する。
    • 大殿筋の緊張は膝外側まで張力として伝わる。
    • 膝伸展位での直立維持(外側)を担当している。
2.中・小・殿筋/大腿筋膜張筋
  • ○中臀筋:三角形の扁平筋、大殿筋に隠れている。
  • ○小殿筋:三角形の扁平筋、中殿筋に隠れている。
  • 大中小殿筋は筋繊維の走行がそれぞれ少し異なっている。
  • 外転は歩行・接地時に非常に重要な運動。
    • 骨盤を下肢挙上側に引き上げる=接地側へ引き込む
  • 中殿筋、小殿筋の麻痺は挙上側の骨盤落下となる。
    • 接地側に骨盤を引き込めない
    • トレンデレンブルグ兆候
    • 股関節脱臼、大腿骨頭骨折でも同様の症状が出る。
      • 骨盤が持ち上がっても、下肢が重力に従ってぶら下がってしまう。
  • ○大腿筋膜張筋
    • 腸脛靭帯に停止し、靭帯を牽引することで、膝を安定させる。
  • 小殿筋、中殿筋、大腿筋膜張筋は「上殿神経の支配」を受ける
3.外旋6筋
  • 肩におけるローテーターカフの様な筋肉群。
    • 股関節の安定筋としての役割も持つ
      • 股関節後面の安定化を担当
      • 股関節前面の安定化は腸骨大腿靭帯が担当する。
  • 骨盤の内面から起こり、股関節の後方を通り大腿骨上端につく。
  •  外旋6筋
    • 梨状筋
    • 内閉鎖筋
    • 外閉鎖筋
    • 上双子筋
    • 下双子筋
    • 大腿方形筋

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