【最終更新日:2017/10/05】

妊婦さんの腰痛対策

とにかく妊婦さんの腰痛対策が知りたい!という方はこちら

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妊婦さんの腰痛

妊娠中の腰痛相談は非常に多いです。勿論、当院でも対応しています。

  • 妊娠中の腰痛改善を目的とした施術
  • 妊娠中の腰痛改善を目的とした運動プログラム作成(浮腫み対策等含む)
  • 食生活・栄養に関するアドバイス
  • 妊娠~出産に関する病院やセミナーでは教えてもらえない話

上記4項目に関しては柔軟に対応しています。

もし「自力で腰痛を克服するのは無理だ」と感じた場合はお気軽にご相談ください。

また、せっかく来院される訳ですから、施術だけでなく「自分の状態」に適した運動プログラムや栄養、妊娠~出産に関する情報等、一つでも多くのものを持ち帰って下さい。

妊婦さんの腰痛は基本的に自然な生理現象

妊婦さんの中には腰痛とは無縁の方もいます。これはつわりも同じですね。

ある人と無い人の個人差が余りに激しい。

この個人差の激しさについて正解を知っている人は人間には恐らくいません。可能性を論じるのが限界です。

ですのでその点については深く論じません。

一つだけ言えるのは「妊娠中の腰痛」は身体に起こっている事から考えると

自然な生理現象である

という事です。

ある意味、起こらない方が不思議と言えるでしょう。

妊娠とはお腹の中にボーリングのボールが入ったようなもの。

正確な重さは別としても、妊娠中のママのお中にはボーリングの球が一つ入っているようなものです。

その「今までになかった存在」は妊婦さんの身体に大きな変化を与えてしまいます。

ここでは妊婦になる事によって身体には何が起こっているのかを説明します。

1.重心位置が前にずれる

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画像引用:http://ur0.work/ExLK

わかりやすい模型画像がありましたので掲載しました。

お腹の赤ちゃんは綺麗に重心線の中央に居てくれる訳ではありません。

子宮自体は骨盤の中に綺麗に収まっているのですが、赤ちゃんが育つにつれてその位置は少しずつ少しずつ

上方、前方へと動きます。

動くというより、その方向に大きくなると言った方が正しいです。

子宮の後方には「仙骨」があり、上方後ろ側には「脊椎」があります。早い話がスペースが無いのです。

結果的に前方にある「柔らかい筋肉」側へと大きくなり、肋骨が存在しない情報の前側へと大きくなります。

その結果、膨らんだ子宮の重心位置は非妊娠時に比べると前方へとズレてしまうという事です。

そしてズレていくのは内臓の一つである「子宮」ですので、背骨を含めた周辺の組織を一緒に前方へと引っ張り込みます。

それに抵抗しようと妊婦さんの背中の筋肉は常に緊張状態へと入ってしまうのです。

これが妊婦さんの妊娠時の腰痛の初めのきっかけとなります。

2.腹筋が伸ばされて機能を低下させる:腹圧低下

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妊婦さんのお腹は誰がどう見てもお腹が膨らんでいます。

胸は胸骨~肋骨があるので膨らみません。後ろは背骨が走っているので膨らめません。

脂肪と筋肉だけの前方腹部だけが膨らむスペースがあるのです。

妊娠期間中、大きく育つ子供はどんどん前方~前方上方へと成長していきます。

その成長に合わせて、腹部の筋肉や脂肪組織はビヨ~~ンと伸ばされていきます。

腹部の筋肉は大きくなる子供を支えるハンモックとしての役割で精一杯です。

その一方で大きく成長する子宮に引っ張られる形で背骨は前に押し込まれてきます。

腰痛の定番スタイルである腰椎の過剰前弯がこうして形作られてしまうのです。

3.腹圧低下をカバーする為に骨盤は更に前傾する

子宮の重心移動によって起こった腹筋群の機能低下と背骨の過剰前弯ですが、その影響は留まるところを知りません。

子宮に引っ張られる身体を支える為に背中の筋肉は緊張します。

すると余計に背骨の過剰前弯を助長させてしまい、更には骨盤を引っ張り上げて前傾させてしまいます。

骨盤の前傾は更に背骨の過剰前弯を誘発し、腰痛体型が更に強固なものへとなっていくのです。

4.腹圧低下によって背骨を本来支えている筋肉が機能低下

腹圧の低下は背骨を支えている「深層筋」にも大きな影響を与えます。

多裂筋などの「脊椎を支えている最深層の筋肉群」の働きを低下させてしまい、背骨を不安定にさせてしまうのです。

背骨の自然なカーブは適度な腹圧が存在して初めて成り立つものです。

それが妊娠によって壊れてしまいます。

5.大腰筋が代償作用で背骨を支えようと緊張する

多裂筋等の最深層筋の働きが弱くなり、背骨の安定性が失われたとき、身体は代償作用でその働きをカバーしようとします。

それが「大腰筋」の働きです。

大腰筋は多裂筋等の姿勢制御筋の働きを代償しようとしますが、本来の役割とは異なる事をする為に身体には無理が生じます。

背骨は安定しますが、過剰前弯が更に助長され、背骨が固定されてしまうのです。

本来の姿勢制御筋であれば「安定」と「柔軟性」を両立できていたのですが、代償性の場合は「安定」を優先し「柔軟性」を犠牲にする形を取ります。

人間の身体は物凄く精密にできていますが、万能という訳では決してありません。

6.大腰筋に引っ張られる形で背骨は更に過剰前弯へ。

大腰筋の代償作用によって更に背骨の過剰前弯が助長されました。

これが臨床上で最もよく見る「腰痛の身体」です。

急性腰痛にしても慢性腰痛にしても、身体に起こっている変化は殆どが

  • 大腰筋の異常収縮
  • 骨盤の前傾
  • 腹筋の弛緩

です。

この定番の腰痛スタイルを妊娠という生理現象は自然と作り出します。

これは「妊娠・出産」という目的を最優先にした結果「柔軟性と快適性」が犠牲にされたという事でしょう。

それくらい我々にとって「次世代の子を産む」という行為は至上命題となっているのです。

妊娠中の腰痛は「治す」という感覚は間違い。「如何に受け流すか」が大事。

病気で例えるなら「治療によって完治を目指す」というのは妊娠時の腰痛に関しては間違いです。

そうではなく「如何に辛さを最小限に抑えて日常生活への影響を抑えるか」が第一目的です。

いわゆる「寛解」を目的とするのが大切です。

腰痛を引き起こすような身体に変化をしていくのが妊娠という現象です。その現象に無理に逆らっても逆効果です。

  • お腹の子供には負担にならない
  • 自分の腰痛を改善させる

この二つを両立させられる方法を選んで取り組んでいくのが妊娠時の腰痛対策としては理想でしょう。

妊娠時のおススメの腰痛対策

妊娠中のママにお勧めの腰痛対策について紹介をします。

妊娠時の腰痛対策としては「腰椎の過剰前弯に休息を与える」が基本スタンスとなります。

1.マタニティ水泳

ビート板

水中ウォーキング

水中ヨガ

水中ダンス

仰向けでプカプカ浮かぶ

2.マタニティヨガ

猫のポーズ

3.ウォーキング

4.長息呼吸法

5.お尻を締める

余り注目をされない「小さな運動」なのですが、これは是非取り組んでください。

お腹に力を入れるのではなく「お尻に締めるだけ」というとても簡単な運動です。

ですが骨盤底筋をしっかり使えますので、重くなる一方の赤ちゃんを下から支える土台作りに繋がります。

正に縁の下の力持ちを作る運動ですね。

 

3.横向きで寝る+枕を足に挟む

4.減量する

二人分を食べないと!と自分に言い訳をするママが多いですが、明らかに食べ過ぎな人が多いです。

妊娠時は身体はとても重さに対して弱い状態になります。

ですのでたった1㎏の体重であっても身体で感じる負担は非妊娠時とは比べ物になりません。

食べるのは良いのですが、炭水化物はなるべく減らしてたんぱく質を沢山食べるようにしましょう。

妊娠時の腰痛対策としての食生活のアドバイスもしていますので、お気軽にご相談ください。

 

腹筋運動はしなくていい

ドンドンストレッチされていく腹筋ですので、運動は基本的にしなくていいです。

お腹が大きくなると余計に辛いでしょうし。長息呼吸法が代替法として働いてくれます

スクワットもしない方がいい

スクワットを安産目的でされる方も多いですが、スクワットは妊婦さんにはお勧めできません。

背骨の前弯を強める上にお腹の赤ちゃんを圧迫する形になるので正直、進んで取り組むメリットが無いです。

 

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