【最終更新日:2016/05/07】

解剖学3【第一章:人体の構成】 細胞について

解剖学

第一章:人体の構成

人体最小の単位は「細胞」で、体重1kgあたり1兆個とされる。人体に60兆個の細胞とされるのは60kgの人間を前提にしている。

形態と機能を同じくする細胞が集まり、「組織」を構成する。※似た者同士が集まったもの。

複数の組織が協同して一定の機能を営むために集合したものが「器官」である。つまり「ある機能」を営む為に「異なる役割を持った複数の組織」が集まり共同体として成立したもの。※利害一致で団結した複数の別集団。

器官が集まると「器官系」を形成する。

 

1.細胞

細胞の大きさ・形はバラバラ。最小はリンパ球で5μm。

 

1. 細胞の構造

  • 1枚の細胞膜に囲まれ、細胞質を外界から隔てている。
  • 細胞質には細胞小器官、細胞骨格があり、生命活動を行っている。
  • 遺伝情報の格納されたDNA(細胞核)を持つ。

 

1.1. 細胞膜

  • 脂質・糖・タンパク質からなる。
  • 細胞間の認識は糖鎖が行う。
  • 細胞膜は物質ごとに異なる透過性を示し、物質の取り込み~排出を行う。

 

1.1.1. 単純拡散

脂質性物質,H2O,O2,CO2 等は細胞膜を自由に出入りできる。主に濃度勾配に従い移動する。(浸透)

 

1.1.2. 促通拡散

膜がアミノ酸を捉え、通過させる。

 

1.1.3. イオンポンプ(能動輸送)

ATP分解によるエネルギーを必要とする。細胞では常にNA+を細胞外へ。K+を細胞内へと輸送している。※細胞消費のエネルギーのうち、40%は能動輸送へ。

1.1.4. イオンチャネル

神経細胞が興奮をした際にゲートが開く。NA+が細胞内へ流入。電位を終わらせる時にK+が流入する。

Ca+の移動で筋の収縮が起こる。

 

1.1.5. 食作用

異物を取り込む。

 

1.2 細胞小器官

  • 小胞体
  • リボソーム
  • ゴルジ装置
  • 中心小体
  • ミトコンドリア
  • リソソーム
  • 細胞骨格

 

2.細胞分裂と遺伝子

2.1. 細胞分裂

人体の細胞は一つの受精卵が繰り返し分裂して産生したもの。

但し、全ての細胞が常に分裂をしている訳ではない。

  • 増殖をしない細胞
  • 必要な時に増殖をする細胞
  • 常に増殖をしている細胞

に分類され、全体として調和している。

この調和(Balance)から外れ、単独で増殖を続けている細胞ががん細胞である。

 

2.1.1. 細胞周期

・・・・・・

 

2.1.2. 染色体

細胞が分裂していないと見ることができない。分裂の前にDNAは複製されるが、情報を動かしやすい様にコンパクトに荷造りをされる。

そのコンパクトにされた遺伝情報が染色体である。

主に染色体は22対の常染色体と1対の性染色体からなる。計23対46本。

 

2.1.3. 減数分裂

生殖細胞(精子・卵子)を作る時の細胞分裂は「減数分裂」となる。

 

2.2. 遺伝子

運動・代謝などの姓名活動を支えているのは酵素であり、酵素はタンパク質からなる。

タンパク質は20種類のアミノ酸からなり、タンパク質の種類はアミノ酸の配列の数だけ存在している。

このアミノ配列の情報は遺伝子の中に格納されている。※アミノ配列はそれぞれ固有のもの。

1つの遺伝子が1つのアミノ配列(タンパク質)を決める。

遺伝子が遺伝情報にのっとり、タンパク質を構成する過程を「遺伝子の発現」という。これはDNAとRNAによって実行される。

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