「元に戻る」
人が時に縛られる言葉
その時、世界にはその言葉しか
存在していない
「執着」は世界に幕を下ろすのだ
戻れなくても、超えられる。
「元に戻りたい」という希望。
それは一瞬で打ち砕かれます。ですが、砕かれた道の隣には今まで見えていなかった道があります。
「元の状態を超える」
これが私達ヘルニア、神経痛患者が目指す新たな道です。
「元に戻れないのに超えるなんて無理だよ」とほぼ全ての「健康な人」は笑います。
それは「身体の事を知らない人」の意見であり「自分は使えている」と勘違いをしている人の意見です。
辛い症状を通して「身体を使いこなしていなかった」事実に私達は気付けました。だからこそ、「身体を使いこなす」事に意識を向けましょう。
本来の身体を使いこなした時、発症前とは全く違う自分がそこにいます。
元には戻れません。
でも、元の状態を超える事は可能なのです。
禍を転じて福と為す。健康に関しては正にそれが当てはまります。
身体を使いこなせている人は少ない
そもそも論ですが、日本人の多くは身体を使いこなしていません。「使いこなせている」と思っているだけです。
私がヘルニアを通して学べたことは正にここでした。「自分は使いこなせている」と勘違いをしていたのです。
アスリートとしてそれなりの評価も受けていた自分が、実は「身体をつかいこなせていなかった」という事実。
これはヘルニアの衝撃以上に認めるのに苦労しました。ですが筋検査は嘘をつきません。本当にショックでした。
でも、希望の光も差し込みました。
「じゃあ、からだを使いこなせたらどうなるんだろうか?」
「元に戻りたい」という願いが「身体を使いこなした自分を見てみたい」に切り替わった瞬間です。
ヘルニア治療であり、身体の再教育でもあり。そんな施術と学習を通して私は復帰しました。
ヘルニア前の私を遥かに超えたパフォーマンスを持って。