【最終更新日:2016/08/19】

解剖学50 【第10章:運動器系】 4.上肢:上肢の筋

2.上肢の筋

  • 上腕に筋腹を持つ。
  • 主に肩甲骨・上腕骨から起始する。
  • 上腕の前面は屈筋が:筋皮神経
  • 上腕の後面は伸筋が:橈骨神経

1.上腕の屈筋群

1.烏口腕筋
  • 烏口突起から起始し、上腕骨の内側に停止する。
  • 筋は二頭筋短頭に覆われる。
  • 肩の屈曲・内転をするが筋機能は小さい
2.上腕二頭筋
  • 力こぶの筋
  • 肘の屈曲、前腕の回外を担う。
  • 上腕二頭筋の起始(2つ)
    • 長頭:肩甲骨関節上結節
    • 短頭:烏口突起
  • 上腕二頭筋の停止
    • 橈骨粗面
    • 前腕筋膜(腱膜として)
3.上腕筋
  • 肘関節屈曲の主動筋
  • 上腕二頭の奥なので触れにくい

2.上腕の伸筋群

1.上腕三頭筋
  • 上腕後面の筋
  • 肘関節の伸展
  • 上腕三頭筋の起始
    • 長頭:肩甲骨関節下結節
    • 内側頭:上腕骨の後面
    • 外側頭:上腕骨の後面
      • 橈骨神経が内外両頭の間を通る。
  • 上腕三頭筋の停止
    • 大きな腱となり、肘頭に付着する。
2.肘筋
  • 肘の伸展
  • 筋の役割は弱い
  • 上腕三頭筋の一部が分離したとされる。

3.前腕の筋

  • 前面の屈筋群
  • 後面の伸筋群
  • 上腕骨、尺骨、橈骨から起始する。
    • 主に手の骨に付着
  • 手・指を動かす。※一部例外あり。
  • 手根部は腱となり、腱鞘(滑液鞘)に包まれて手内に入る。
    • ※屈筋支帯・伸筋支帯とは別なので注意。
  • 屈筋群では手根骨に張った屈筋支帯の下(手根管)を通って手に入る。
  • 伸筋群は前腕骨の伸筋支帯の下を通る。

1.前腕の屈筋群

  • 浅層と深層に分かれる
  • 主に正中神経の支配を受ける。
    • 尺側手根屈筋/深指屈筋の尺側半分は尺骨神経の支配を受ける。
A:浅層の屈筋
  • 上腕骨の内側上顆から起始
    • 外からの順番で
      • 円回内筋
      • 橈側手根屈筋
      • 長掌筋
      • 浅指屈筋
      • 尺側手根屈筋
    • 円回内筋は前腕屈筋群の最上位
      • 肘窩の内側縁に位置する。
  • 前腕内部の盛り上がり
    • 橈側手根屈筋
    • 長掌筋
    • 浅指屈筋
    • 尺側手根屈筋
  • 4筋中央には長掌筋、浅指屈筋が。
    • →手掌~指まで至る筋
    • その両脇に橈側・尺側手根屈筋が挟む形である。
      • 手根部で終わる筋
  • 橈側・尺側手根区筋と長掌筋の3筋は手関節(手首)を屈曲させる。
    • 手根伸筋と手根屈筋が同時に作用すると、手関節(手首)は固定される。
  • 手根の固定は手関節(手首)を曲げずに指だけを屈伸させる為に必要となる。
1.円回内筋
  • 上腕骨内側上顆から起始する※尺骨頭(鉤状突起)からも起こる
  • 橈骨中央の外側面に停止
  • 作用は前腕の回内
  • 両頭の間を正中神経が通る。
  • 回内における補助筋
2.橈側手根屈筋
  • 手関節の屈曲・橈屈をさせる
3.長掌筋
  • 前腕遠位部ではヒモ状の腱をなす
  • 手根管を通らない、屈筋支帯の浅層を通る
  • 手掌の皮下で手掌腱膜を張る
    • 手掌の皮膚と癒合するので、掌は皮膚を引っ張れない
4.浅指屈筋
  • 長掌筋の深部にある
  • 内側上顆+橈骨前面から起始する
  • 手根部に近付くと4本の腱となり、手根管を通る
  • 2~5指の中節骨底に終わる。
  • 停止前に腱は2分し、間に深指屈筋腱を通す。
5.尺側手根屈筋
  • 内側上顆から起始し、まっすぐ下行して手根骨の豆状骨に停止する。
  • 手関節の掌屈・内転(尺屈)に作用する。
  • 尺屈は橈屈より可動域が広い
B:深層の屈筋
  • 深指屈筋
  • 長母指屈筋
  • 方形回内筋
  • 前腕の前面・中央部から起始する。
1.長母指屈筋・深指屈筋
  • 手根管を通過して、末節骨底につく。
  • 末節単体の屈曲はできず、指節間関節全体を動かす。
    • IP関節を一括して動かす。
  • 手根管内では深指・浅指屈筋がともに連結する滑液包に包まれる。
  • 中手指節間関節より遠位では指ごとに個別の腱鞘が包む。
    • この腱・腱鞘は損傷後、癒着が起きやすい。※機能障害が起こりやすい。
  • 握力を出すには手関節の固定が必要
    • 尺側・橈側手根屈筋、尺側・橈側手根伸筋の力が必要。
    • つまり、握力は「握る力」だけで出せるものではない。
2.方形回内筋
  • 前腕・下の1/4を横に走る帯状の筋
  • 前腕の回内の主要な筋
    • 円回内筋はより強く回内する際に働く「補助筋」

2.前腕の伸筋群

  • 浅層と深層に分けられる
  • 橈骨神経の支配を受ける
A:浅層の伸筋
  • 外側から
    • 腕橈骨筋
    • 長橈側手根伸筋
    • 短橈側手根伸筋
    • 総指伸筋
    • 小指伸筋
    • 尺側手根伸筋
  • 主に上腕骨の外側上顆から起こる。
    • 腕橈骨筋は上腕骨外側縁から起始。
  • テニス肘
    • 上腕骨外側上顆炎=骨膜炎
1.腕橈骨筋
  • 肘窩の盛り上がりを作る筋肉
  • 停止:橈骨茎状突起の上部
  • 肘関節の屈曲を行う
2.長・短橈側手根伸筋
  • 腕橈骨筋の背側にある
  • 前腕外側縁の盛り上がりを作る
  • 橈側手根屈筋と共に手関節を橈屈
  • 尺側手根伸筋と共に手関節を背屈
3.総指伸筋・小指伸筋
  • 前腕に筋腹を持つ
  • 総指伸筋は第2~5指へ
    • 母指以外に伸びる
  • 少指伸筋は第5指のみへ伸びる
  • 手根に近付くと腱となり、屈筋支帯を通って手背に入る。
  • 総指伸筋の4腱は隣り合い結合しているので、単独で指を動かすのは困難。
4.尺側手根伸筋
  • 前腕下端で腱になり、伸筋支帯を通って手背へ
  • 橈側手根伸筋と共に背屈
  • 尺側手根屈筋と共に尺屈
B:深層の伸筋
  • 外側から順番に
    • 回外筋
    • 長母子外転筋
    • 短母指伸筋
    • 長母子伸筋
    • 示指伸筋
  • 主に前腕(橈骨・尺骨・前腕骨間膜)の後面から起こる
1.回外筋
  • 総指伸筋の上部・深層に位置する
  • 上腕骨の外側上顆・尺骨上部の外側縁から起始
  • 橈骨上部を外側から回り込む様に下方へ斜走する。
  • 橈骨上部・外側面に広く停止する。
  • より強く回外する場合には上腕二頭筋の回外作用が加わる。
  • 前腕回外作用の主要筋
2.長母指外転筋、短母指伸筋、長母指伸筋
  • 前腕背側の深層から起こる
  • 伸筋支帯の下を通って母指へ
  • 母指の外転・伸展を行う
  • 長母指伸筋腱・短母指伸筋腱は母指伸展時に触診が可能。
    • 鉤タバコ入れを形成
3.示指伸筋
  • 長母指伸筋の尺側にある
  • 伸筋支帯の下を通り示指へ
  • 示指の単独伸展を可能とする筋

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